自分に向き合い、セラピストの仕事をする理由を明確に
こんにちは。&GRACEの矢野幸子です♪
今回は、エステサロンを経営するために、具体的にどのような技術や知識が必要なのかについてお伝えしたいと思います。
前回の記事で、私が「エステサロンの経営をしたいという方から、よくご相談を受ける」というお話をしました。でも実は、すでにエステサロンを経営していたりエステサロンで働いていたりするけれど、少し行き詰まっているという方も相談に来られます。
そういった方々に私が確認したいのは、「今、あなたは楽しんでセラピストをしていますか?」「来てくださったお客様を楽しませていますか?」ということ。もし、あなたが今、セラピストという仕事を楽しめていないのであれば、「何のためにセラピストをしているのか」「なぜサロンを経営しているのか」について考えてみていただきたいのです(これは、今からエステサロンを経営しようと考えている人も、ぜひ考えてみてくださいね!)。
当たり前のことですが、仕事は良いことばかりではありません。つらいことも大変なこともたくさんあります!そして、セラピストは決して楽な仕事ではありません。ただ単にお金を稼ぐことが目的なのであれば、「もっと楽で割の良い仕事が他にいくらでもあるのに……」と思ってしまうほどです。しかも、従業員として雇われるのではなく自分でサロンを経営していくとなると、リスクも負わなければなりませんから大変です。
そんな仕事ですから、「自分で自分を楽しませる」ことをしていないと続けられなくなってしまう可能性が高い。だからこそ、セラピストとしての道を歩むのであれば、「自分がどのようになりたいと思っているのか」「本当にその仕事を好きで楽しんで携わっているのか」を、改めて考えてみていただきたいのです。
その上で、セラピストとしての道を選ぶのであれば、「将来こんなふうになりたい」という目標がきっとあなたを支える原動力になってくれるはずです。だから、「何のためにセラピストをしているのか」「なぜサロンを経営しているのか」を考えることを通して、「将来どんな自分になりたいのか」を改めて考えてみてほしくてこのようなことをお聞きしています。
自分の目標に向かって、知識と技術を身につける
目標が定まると、次にそれを実現するために必要な知識と技術が見えてきます。
そもそもエステサロンを経営したりセラピストとして仕事をしたりしていくには、土台となる必須の知識があります。それは皮膚学やトリートメント学、解剖学、コスメティック学、サロンビジネスに関する経営学などです。
技術については、場所によっては「背中を3回流して、次はここを流して……」と型だけを教えるような学校やサロンもあります。しかし、技術だけを身につければいいというものではなく、土台となる知識がないとなかなか上達しませんし、結果を出すのも難しいでしょう。お客様は、当然結果を出してくれる人のところに通いたいと思いますから、結果を出せるサロンをリピートします。それは、エステサロンで雇われて働いていたとしても同じことで、やはり結果が出せる人が指名を取れるようになります。ですから、リピートされる・選ばれるセラピストになるためには、きちんとした知識を身につけることはマストと言えます。
また、一生懸命100の知識を身に付けたとしても、それをお客様に10しか説明できなければ意味がありません。覚えたことを適切に正しくお客様に伝えられるよう、話す練習だって必要です。
さらに、自分が目指す専門分野の知識や技術も身に付けなければなりません。例えば、「腸活」のサロンをしたいのであれば、腸揉みの技術や食に関する知識、自律神経の整え方など、必要に応じて専門分野を深める勉強が必要になります。「なんでもいいから知識や技術を」という話ではないのです。
私自身は、お客さまの凝りや疲れをしっかり取ることができるようになることを目指して、知識と技術を深めてきました。その理由は、お客さまを触っているうちに、もっと楽にしてあげたいと思うようになったからです。何が凝りの原因になっているのか。何をどうすればもっと早くこの凝りが取れるのか。それをできるようになるためには、解剖学を勉強した方がいいのではないか……。そう考えるうちに、知識も技術も自然と増えていきました。
そのようにして自分の目指す道を突き詰めていった結果、「確実に凝りをほぐし、疲れを取ることができるサロン」というブランディングや専門性ができてきたのだと思います。だから、知識も技術も、資格が取れるもの・学べるものを片っ端から身に付けていくのではなく、自分に足りないところを補強したり、目指す姿に近づくために必要な技術を学んだりしていくことが重要なのだと考えています。
サロン経営には、人間力とコミュニケーション力もマスト
さらに、「サロン経営」という面では、「知識と技術があればいい」というわけではありません。人間力やコミュニケーション能力も重要な要素になります。なぜなら、人はどんなに腕前がいいサロンだったとしても、その人の人柄が好きでなければリピートはしてくれないからです。だから、セラピストはお客様に「またあの人に会いたい!」と思っていただける人間にならなければなりません。そのためには、「どんな人だったら一緒にいたいと思っていただけるか」「自分だったらどんな人に施術してもらいたいか」などを考えて、人間力やコミュニケーション力を伸ばしていく必要があるのです。
では、一体どんな人になれば人から好かれるようになるのでしょうか。それは、「ボジティブで自己肯定感が高く、相手を認めることができる人」です。例えば、自分のことは認めているけれど他人にはダメ出しする人は、一緒にいるとつらくなりますし、他人のことは認められるのに、自己肯定感が低くて自分のことは否定しがちな人とは一緒にいても楽しくありません。やはり一緒にいて楽しいのは、「自分もOK!あなたもOK!」という考え方の人。そういう人には、私もまた会いたくなります。
「そうは言っても、そんな人になるにはどうしたらいいの?」と思いますよね。そのためには、まずしっかり自己分析をする必要があります。知識や技術の話と同じように、今の自分に足りないところを埋めたり、よくないところを修正したりしていかなければなりません。簡単なことではありませんが、自分の傾向に気づき少しづつ修正していけば、きっと人間力はアップしていきます。
もちろん、世の中にはそんな努力はしないで、上辺の見せ方だけが上手な人もいます。しかし、ちょっとした一言や表情からちゃんと人には伝わるもの。ですから、私もまだまだ内省の日々で一生終わらない勉強だと思っていますが、皆さんにも上辺だけでなく人間力を上げることで魅力ある人になっていっていただきたいなと思っています。
年を重ねることを価値にできる。セラピストはいい仕事です。
このように、サロンを経営していく上では知識も技術も人間力も必要で、そのために努力し続けていかなければならないのでなかなか大変です。しかし、その分とても楽しい仕事だとも思っています。努力し続けることで自分が成長していくのは楽しいことですし、やはりお客様に喜んでいただけるというのはうれしいもの。成果が出るようになったら達成感もあります。
それに、セラピストという仕事は年齢を重ねるごとに価値が増す仕事だとも思っています。美容に関わる仕事ですから、自分自身も年を重ねても若々しくいられますし、年を重ねるほどに経験も積み上がっていく。年を重ねること自体がプラスに働くのです。そういった面から見ても、セラピストは非常にいい仕事だと思っています。
「知識・技術・人間力」の3つがあれば、必ず売れるサロンになります! もし、今あなたが伸び悩んでいるのであれば、そのうちのどれかが足りていないのかもしれません。「開業したら、終わり」ではないのがサロン経営。お客さまを喜ばせるための勉強も、自分磨きも一生続けなければなりません。
とはいえ、自分で自分を分析して見直していくのはなかなか難しいし、苦しいですよね。だからこそ&GRACEではそのお手伝いをしています。もちろん、自分一人で頑張ることもできるけれど、一人で思い悩んで苦しむよりも、一緒になって泣いたり笑ったりしながら良くなっていく仲間がいるというのは何事にも変え難い財産になります。私自身もまだまだ発展途上にありますが、尊敬できる先輩セラピストや同じ想いで高め合える仲間がいるからこの仕事を続けていられるのだと思います。あなたもそんな仲間に入りませんか?
伸び悩んでいる方、行き詰まっている方はぜひ一度相談にいらしてください。そのためにサロン経営者むけのお悩み相談会も行っています。もちろん、今からサロンを始めたいという方も歓迎です! なんでも気軽にご相談くださいね。